宿舎から出て、風鈴公園へと足を運んだ2人。
空は青く晴れ渡り、眩しいほどの陽光が
乾いた地面に鮮やかに照りかえる。
エッジ「おv」
エッジの瞳が、ベンチに座っておしゃべりをしている2人の
女の子レーサーを発見した。
うきうきした足取りで、そちらへと向かう。
エッジ「Hello、ジャネットちゃん、マルガレータちゃんvv」
マルガレータ「あら、こんにちは」
ジャネット「…なによ、あんた?」
エッジ「いや、こんないい天気の日に、こんな美人2人と
出会えるなんて、俺ってつくづくついてるなーと思ってさ♪」
マルガレータ「あら」
ジャネット「調子がいいわねぇ相変わらず。
…あら、今日は一人じゃないのね」
エッジの後方に、ブレットの存在を認めたジャネット。
軽く手を挙げて、ブレットは二人に挨拶をした。
エッジ「まぁね〜。今日はリーダーたっての願いで一緒に散歩♪」
マルガレータ「あらあら、仲がよろしくて羨ましいわ」
ブレット「…誰がお前についてきてくれと頼んだ?」
エッジ「あらら、聞こえてた?」
ブレット「丸聞こえだ!」
ジャネット「まぁよっぽどのことがない限り、ブレットがアンタに
頼み事するなんて創造つかないわね」
エッジ「そ〜お? こう見えて俺ってば、結構リーダーに
頼りにされてるんだぜ?」
マルガレータ「本当? リーダーさん」
ブレット「…どうかな?」
エッジ「そりゃないぜリーダー」
ブレット「ハハハ。頼りにされたいなら、それ相応の行動をすることだな」
エッジ「してるじゃん、いっつもさ!」
ジャネット「信じられないわよね、マルガレータ」
マルガレータ「ふふふ」
ブレット「ああそうだ、二人とも」
ジャネット「…何よ?」
マルガレータ「何かしら?」
ブレット「こいつと何かを交換しないか?」
ブレットはポケットから梵天を取り出して見せる。
それを見て、ジャネットがぴくりと眉を動かした。
ジャネット「ちょっと、これうちのチームの梵天じゃないの!」
マルガレータ「あらあら…」
ブレット「いや、だからワルデガルドと交換を…」
ジャネット「どうせうちのワルデガルドから言葉巧みに
巻き上げたんでしょ!」
ブレットから梵天をひったくるジャネット。
マルガレータ「ワルデガルドは気が弱い上にお人よしだものねぇ」
ブレット「おい」
エッジ「ねぇ、話聞いてくれないかなぁかわいこちゃんたち〜?」
ジャネット「こうしちゃいられないわ、早く帰りましょマルガレータ。
ワルデガルドってば、またきっと一人で落ち込んでるわ」
マルガレータ「ええ、そうね。ヨハンソンを巻き込んで
落ち込んでいられたら、陰気なことこの上ないものねぇ」
ジャネット「いくわよマルガレータ!」
マルガレータ「はーい。トランスギヤシステム〜」
颯爽と走り去る二人。伊達にミニ四駆をやっているわけではない。
すごいスピードだった。
ブレット「…………」
エッジ「…………」
ブレット「……意外と、…リーダー思いなのかもな、あの二人は…」
…どこかずれてるけど。
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