インターナショナルスクールを抜けて、
 バスに乗り、港の方へと足を運ぶ2人。
 散歩としては、距離が長い。

エッジ「そういやこっちの方には
    あんまり来たことがないな」

ブレット「来る必要もないからな」

エッジ「普段の移動は全部トランスポーターだもんな。
    こうやって移動してたら、新しい発見があるかも♪」

ブレット「そうかもな」

 やがて、波止場に着いた。
 GPXドームの近くである。

エッジ「おおぉ、海だな!」

ブレット「ん? あれは…」

 釣りを楽しむ一組のカップル、発見。
 …しかも見たことのある後ろ姿だ…。

ジョー「リョウ、引いてるわよ!」

リョウ「ああ、こいつは大きいぞ!」

ジョー「頑張って、リョウ!!」

リョウ「ああ、まかせておけ!」

エッジ「…………」

ブレット「…………」

ジョー「うわぁ、大きなハゼ!」


リョウ「ジョー、アタリがきてるぞ」

ジョー「えっ、これが?」

リョウ「ああ、引いてるだろ?」

ジョー「う、うん…」

リョウ「まぁ、サビキの場合はすぐに上げない方がたくさん釣れる。
    教えたな?」


ジョー「覚えてるわよ」

リョウ「なら、もう暫くそのままにしておけ」

ジョー「うん」

エッジ「………お邪魔しちゃ悪いんじゃない?」

ブレット「…そのようだな」

 すっかり二人の釣り人の世界だ。
 2人は声をかけてその世界を壊すのもどうかと思ったので、
 黙って背を向けた。

リョウ「…ん? おい、ブレットとエッジじゃないのか?」

 …気づかれた!

ジョー「あら、本当。どうしたの、ブレット、エッジ!」

エッジ「…別にどうしたってワケでもないんだけどねー」

ブレット「…奇遇だな、二人とも」

リョウ「お前たちも釣りか?」

エッジ「いんや、ただの散歩だよん」

ジョー「…こんなところまで?」

ブレット「そんな気分になることもあるさ」

リョウ「そうか。ところで、お前たちもやるか?」

ジョー「サビキ釣りなら、簡単よ?」

エッジ「(すっかり釣りに慣れてる…)」

ブレット「いや、俺たちはいい」

リョウ「そうか、今日は小アジの群れが来てていい感じなんだが」

ブレット「それより、こいつと何かを交換しないか?」

 カモノハシのぬいぐるみを取り出してみせるブレット。

ジョー「うわぁ、可愛いっv」

リョウ「欲しいのか、ジョー?」

ジョー「えっ、う、うん…」

リョウ「ジョーには猪狩りから米作りまで手伝ってもらってるしな…」

エッジ「(強っ!)」

リョウ「これでいいか?」

ブレット「お前の昼飯じゃないのか?」

リョウ「二郎丸が多めに作ったんだ、構わない」

ブレット「なら、遠慮なく貰っておくぜ?」

リョウ「ああ」

 ブレットリョウおにぎり(栗ごはん)
 カモノハシのぬいぐるみを交換した!

リョウ「ほら、ジョー」

ジョー「あ、ありがとう…」

 リョウジョーカモノハシのぬいぐるみを渡した!

エッジ「(…ラブラブじゃーーん…)」

 ちょっと見せ付けられた気分になるエッジ。

ブレット「そろそろ行くか、エッジ」

エッジ「OK、リーダー。ジョー、デートの邪魔して悪かったな♪」

ジョー「なっ…/// そっ、そんなんじゃないわよ!」

エッジ「じゃあ何な訳?」

ジョー「リョウが、晩御飯釣りに行くって言ったから…
    ついでに連れて来てもらっただけよ!」


リョウ「ああ、ジョーはよく俺が晩飯をとりに行く前くらいに
    来てくれるから、いつも助かってる」

エッジ「………計算ずくだろ♪」

ジョー「……偶然よっ///」

エッジ「ま、そーゆうことにしといてやるか」

ジョー「…なんだか腹の立つ言い方ね」

ブレット「まぁ、迷惑になっていないなら、
     これからもジョーのことはよろしく頼む」


リョウ「? ああ、助かるから構わないが…」

ブレット「だ、そうだ。良かったな、ジョー」

ジョー「ブレットまで! もう、早く行きなさいよっ!!」

ブレット「ハハハハ。じゃあな、二人とも」

エッジ「楽しんでちょーだい☆」

ジョー「もう、バカッ!!!」

リョウ「…この時期はやはりクロだな…」



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