風に乗った福引券を追いかけて、
 商店街を走り抜けるブレット&エッジ。

エッジ「どっちへいっちまったんだ…?!」

ブレット「くそっ、見失った…!!」

エッジ「畜生…!」

ブレット「こっちじゃなかったのか…?」

 銭湯の前で立ち止まる2人。
 風に舞う紙切れの姿は、すでに何処にも見えない。

エッジ「リーダー、あそこ!」

ブレット「ん…?」

 エッジが指差した先には、一人の少年が。
 ……踊っていた。

ブレット「モンティー・バリオス…?」

エッジ「なぁ、ちょっと!」

モンティー「OH、エッジとブレット。どうしたんだ?」

エッジ「こっちの方に、このくらいの紙切れが飛んでこなかったか?」

モンティー「このくらいの?」

ブレット「ああ、そのくらいの」

モンティー「飛んできたよ」

エッジ「マジっ!? じゃ、やっぱこっちの方で合ってたんだ!」

ブレット「どっちの方へ行った?」

モンティー「食べた

エッジ「はっ…?」

モンティー「だから、俺食べた」

エッジ「はぁあああっ!?!? 食べたって…食べたってどういうことだっ??!」

ブレット「落ち着けエッジ。…冗談でなく、食ったというんだな、モンティー?」

モンティー「うん。俺、ここで一人で踊ってた。そしたら紙飛んできて、俺の
       口に入った。しまったと思った時には飲み込んでたよ」


エッジ「うっそぉ…」

モンティー「…ごめん、大切なものだった?」

ブレット「いや…いいんだ、こっちの不注意から手放してしまったんだ」

モンティー「うん、でも…ごめん」

エッジ「モンティーが気にすることじゃない。俺が悪いんだ」

ブレット「エッジ」

エッジ「ゴメン、リーダー。俺がガラガラ回したいって言わなけりゃ…」

ブレット「…ま、仕方ないだろう。済んだことを言ってもどうしようもない」

モンティー「…あれ、何だったんだ?」

ブレット「なに、有毒なものじゃないから気にするな」

モンティー「……気になるよ」

エッジ「福引券さ」

モンティー「フクビキケン?」

エッジ「ロトだよ。LOT」

モンティー「ああ、なるほど! じゃあ、大丈夫かな!」

ブレット「……当たるも八卦当たらぬも八卦……」

エッジ「…リーダー…;;」

モンティー「何?」


エッジ「いいや、なんでもっ!?
     (福引券呑んで腹痛起こしてたら、
      運が言いのか悪いかわからないよな…)」


ブレット「帰るぞ、エッジ」

エッジ「はいはい」

モンティー「じゃあな、二人とも!」

ブレット「ああ」


 →WGP宿舎アメリカチームルーム