
フランクフルト。
ここは、古きと新しきが混在する少し不思議な街です。

その街の片隅の、小さな部屋に、
二匹のくまさんが住んでいました。
向かって左がくまエーリッヒさん、
右がくまシュミットさんです。
横に映ってるコップはフランクフルト名物、
アプフェルヴァインエクスプレスで貰えるプラスチック製のコップです。
彼らの下に敷いてあるタオルはSOSの私物です。
ある日、くまエーリッヒさんが目を醒ますと、
くまシュミットさんが居なくなっていました。
くまエーリッヒさんはびっくりしました。
いままでずーーーっと当然のように
一緒にいたのですから、
それも当然です。
ふと、くまエーリッヒさんは
何かを発見しました。
それは、くまシュミットさんの置手紙でした。

『もっと広い世界を見てみたい。
旅に出る。
冬眠までには帰る。』
「………なぁんだ、またシュミットの気まぐれか。」
くまエーリッヒさんは結構アッサリしていました。
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