インターナショナルスクールの前までやってきた二人。
 今日が祝日の為か、閑散としている。

エッジ「リーダー。今日、こんなとこに誰かいるのか?」

ブレット「さぁな。入ってみれば分かるんじゃないか?」

 学校の出入口に近付くブレット。
 と、誰かが中から出てきた。

ピコ「O〜h、ブレットa〜ndエッジ!」

リタ「本当。なにやってるのさ、こんなところで」

エッジ「それはこっちの台詞だぜ!」

リタ「あたいたちはどうでもいいだろ?」

エッジ「じゃあ俺たちだってどうでもいいんじゃない?」

リタ「口の減らない男はキライ!」

エッジ「あっ嘘嘘!怒んないでよリタちゃ〜ん」

リタ「知らないね!」

 つん、と顔を背けたリタのご機嫌を取るように、
 エッジは両手を合わせて頭を下げる。

ピコ「Hahaha。リタ、エッジいいやつ。
   面白い。あんまり困らせちゃ可哀相」


エッジ「おっピコ、俺の魅力わかってるねぇ…」

ブレット「エッジ、いい加減にしろ」

エッジ「は〜ぃ。…リーダーは生真面目すぎるぜ…」

 その癖天然ボケと生来の変人奇人の血が交ざっているから、
 手に負えない。

ブレット「何か言ったか、エッジ?」

エッジ「な、なんか聞こえた?」

ブレット「…まぁいい。ところで、二人とも。
     エッジじゃないが、何をしていたんだ?」

ピコ「デート。休みの学校誰もいない。雰囲気ある」

リタ「ピコ!」

 …惚気られたっ!!

ピコ「と、いうのは軽いJoke。
   ホントは、準備しに来てた。Party近い」


エッジ「ぱーてぃ?」

ブレット「すると、学校の中にはまだ誰かいるのか?」

ピコ「Ye〜s。確か6-Cと5-Aには誰かいた」

リタ「あと、図書委員もいるはずだよ。
   今日は新刊を入れるって言ってたから」


エッジ「本当に? サンキューリタちゃんvV」

リタ「あんたの為に言ったんじゃない」

ピコ「リタ」

リタ「……」

ブレット「有益な情報、感謝する。
     ところで、こいつと何か、交換しないか?」

 ポケットからキャンディー(すもも)を取り出すブレット。
 ピコとリタは顔を見合わせる。

ピコ「Why?」

ブレット「ちょっとした実験だ」

ピコ「ンーン、OK。何か交換しよう。リタ、何か持ってる?」

リタ「そぅだね…ピコは?」

 二人して、首からぶら下げた赤い袋の中を探る。
 マシンもパーツも全て入ってしまう、あの四時元袋の構造が、
 NASAの優等生には非常に気になる。

ピコ「Oh、こんなのあった」

 ピコが袋から取り出したのは、小さな瓶。
 中には…砂が。

ブレット「星の砂か」

ピコ「Ye〜s、That's light!これ、星の砂」

リタ「それ、キャンディーと交換するのかい?」

ピコ「なんだ、リタ欲しかった?」

リタ「そんなわけないだろ!聞いてみただけだよ…!」

ブレット「異存がなければ交換してもらいたいが」

ピコ「イイヨー☆」

 ブレットピコ星の砂と、キャンディー(すもも)を交換した!

エッジ「結構イイモノになったな♪」

ブレット「そうだな」

リタ「ピコに感謝しなよ!」

ブレット「判っているさ」

ピコ「リタ、そろそろ行こう」

リタ「そうだね」

ブレット「これから何か用事があるのか?」

ピコ「俺たち、これから練習。レース、今度こそ勝つ!」

ブレット「ああ。お前たちのマシンは、オフロードでは油断できないからな。
     いい勝負を期待している」


ピコ「当然! 任せて」

 こつん、と拳をぶつけ合って、2組のレーサーは分かれた。
 次回のクールカリビアンズの相手はARブーメランズである。

ブレット「非常にいい勝負が見られそうだな…」

エッジ「ん? なんか言った、リーダー?」

ブレット「いや…なんでもないさ」


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